2013年2月28日木曜日

学生紹介:仲本 有里(修了生)



Q 自己紹介をお願いします。
A 『やみのけ』を作りました、仲本有里です。皆さんから、モツ子と呼んでいただいています。立体アニメーションを作っています。大学卒業後、ショーの運営や美大の職員などをしていましたが、その傍らでアートアニメーションのちいさな学校の夜間立体コースに通ったのをきっかけにアニメーション制作を始めました。そして仕事を辞めて、今ここにいます。アニメーションを始める以前は、実写の映像作品を作ったり、映画の勉強をしていた事もあります。

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Q 作品を作ったきっかけは?
A 立体アニメーションは人形を動かす事が多いけれど、そう言えば、小さい頃は人形が好きではなかったなあ、ということを思い出したのがきっかけのひとつです。


Q 手法と作品の制作プロセスは?
A 人形を使ったコマ撮りのアニメーションです。写真をたくさん使っています。


Q 作品の見所について教えてください。
A 路地の中のシーンで、目を凝らして、耳を澄ましていただければいいなと思います。音もかなり特殊に作っていただいたので、面白がってもらえれば嬉しいです。
 

Q 制作で苦労した点は?
A 企画を決めるまでにとても時間がかかりました。途中、何故自分は立体アニメーションを作るのか見失いかけて、作りたいものがわからなくなりました。


Q 影響を受けた作品は何ですか?
A ジム・ヘンソン『ラビリンス 魔王の迷宮』、リチャード・ドナー『グーニーズ』
作りながら子供の頃に感じていた事を色々思い出したので、その頃好きだったこの二つの映画かなと思います。

あとは、影響かどうかはわかりませんが、色々見失いかけていた時期にたまたま『フルスタリョフ、車を!』という四時間くらいあるロシアのモノクロ映画を観て、ストーリーや内容が全く理解できなくて途中何度も寝落ちしたのですが、映っているものにとにかく衝撃を受けました。自分の解釈や見方は間違っているかもしれませんが、画面の手前と奥に映っているもののテンポが全然違うのに同じ時間軸にあって繋がっている事を痛感させられたり、突然展開と全く関係のない事が起こったり、でもそれが必然だったようにも思えたり、勢いや情熱も強くて、そんな映画をほぼ観客一人の状態で観て、その為に誰かが上映してくれていて、それなのに途中何度も寝て、起きて、興奮して、でもまた寝て…みたいな感じで、修行みたいでもあり、なんだか凄く貴重な体験をしたな、と思いました。こういう個人的な体験の積み重ねが迷走から抜け出すきっかけになった気がします。

もし次ちゃんと観る機会があったら、全く別の感想を持ちそうですけど。ちなみに劇場でよく寝ます。でも目覚めた時に気分がいいと、とても得した気分になります。お金はもったいないけど。


Q あなたにとってアニメーションとは?
A 感情表現の方法のひとつ。作るのは楽しいけれど苦しいし、技も必要だし、工夫も忘れてはいけないけれど、メッセージや喜怒哀楽をこんなにも豊かに伝える事が出来るもの。



Q あなたの今後の”Sail”について教えて下さい。
A 土俵や手段はなんであれ、何かをつくりつづける人生にしたい。






仲本 有里さんの作品「やみのけプログラム「第四期生修了作品」にて上映いたします。プログラム「第四期生修了作品」は、3/8から三日間、横浜の馬車道校舎、3/16から七日間、渋谷のユーロスペースで上映となっています。

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